イツデモボクハユメヲミル
March 31, 2008 | 表参道の美容室COLORS STAFF
友人に呑みを誘われた。
「俺、この前生まれて初めて夢を見たんだ!」
はっ!?唐突にカミングアウトされました。
なんでも、彼は今まで夜布団に入って目を閉じると、
感覚的に3分後には清々しい朝を迎えていたという幸せ者だったらしい。
彼いわくなんでこんなに早く朝になってしまうんだ!
悔しい!しっかり寝たんだぁ、俺は〜!という実感が欲しかったらしい。
俺は逆に羨ましい。
年明け長年使ってた布団を買い替えてから3日間。
夢を見る事が夢だった彼はようやく夢を見る事が出来た。
彼は興奮気味に自分が見た夢を話始めた。
正直人の夢など自分が出て無いと退屈なものだ。
ただ彼の話は面白かった。
一度も夢を見たことの無い人が初めて見たという夢を話す彼は子供の様でした。
興奮し、はしゃぎまくり目を輝かせ必死に伝えようとする。
内容はともかくそんな彼が面白かった。
夢って何だろう?
潜在意識?願望?欲望?不安?想像?未来?過去?
彼の話を聞きながら考えてた時彼はまた俺を驚かした。
「小説読んでる時は登場人物とかどういう風貌してるか想像してる?」
って聞いて来た。
「ある程度勝手な想像するよ。その方が面白く読めるからね」
彼は目を見開いて驚いてる。
そんな彼を見て俺は驚いた。
彼は小説に書いてある事柄のみを理解して読み進むらしい。
彼は俺に対し羨望のまなざしで見てる。
俺はちょっと引き気味。
俺はある事に気付いた。
もしかして彼は想像力に異常に乏しい!?
いや皆無!?
彼に色々想像させるべき質問を浴びせ掛けてみた。
予想通り彼は困惑しまくりだった。
彼は想像をするという事が出来ないのだ。
実は彼はこの事をずっと悩んでいたのだ。
この気持ちは誰も理解してもらえない。
または馬鹿にされるんじゃないかと…
でも夢を見たことで自分にも想像をする
能力があるんだと喜んでいるのだ。
今度は彼が僕に対し想像をすることについて質問責め。
意欲満々だ。
僕の中で当たり前だったことが彼にとって新しく面白いものなのだ。
どうしたら想像出来る?
どうしたら頭の中で映像に出来る?
質問は続く。
俺なりに考え答えた。
かなり重症な気がした。
とりあえず子供用の絵本を読んでみたら。
シンプルで奥の深い絵本はバカに出来ないよ。
ラジオを聴きなよ。
DJのトークを想像して。
彼は興味深く話を聞いてくれる。
彼は今までを悔やみながらこれからを楽しみにしてる。
何をするにしても想像、イマジネーションをすれば
何もかも今まで以上に楽しく生きてられるって。
想像するって素晴らしい!
彼は意気揚々と居酒屋を後にした。
しかしながら彼は悲しいことにあれから夢を見てないらしい。
次の呑み会も話は続いていきそうだ。
イマモトコージ




















